持続可能な開発のための教育の10年さいたまは「いただきます」プロジェクトをすすめています。
「いただきます」プロジェクトとは
あなたは、食事の前に「いただきます」、食事の後に「ごちそうさま」と小さい頃から、ずっと口にしてきたと思います。おやつを食べたりするときまでをいれるといったいどれぐらい唱えたでしょうか?
しかし、ちょっと考えてみてください。いったい、何に対して「いただきます」といっているのでしょうか?普段、何気なく口にしているけれども気がつくとどういう意味があるのか、ちょっと考えてみてください。
私たちは、三つの意味があると考えています。
意味その1)生き物たちへ「あなたの命をありがとう」
地球上の生き物は、肉食であれ、菜食であれ、他の生き物の命をいただいて生きています。すなわち、「いただきます」は、自分につながれてきた他の生き物たちの命そのものを取り込むことに対する感謝の言葉です。
意味その2)生産者に向けて「貴重な食べ物を作ってくれてありがとう」
現代社会において、自ら自然の中で生き物を得て食べるということは稀になっています。農家の方が育ててくれた野菜や家畜たち、漁師さんが獲ってくれた魚介類など、生産者が採ってくれた生き物を、お金という対価を支払って食べています。「いただきます」は、生産者への感謝の言葉でもあるのです。
意味その3)お世話になっている人に「あなた方がいるから今日もご飯が食べられます、ありがとう」
美味しい料理を作ってくれる家族、食事の時間を共に楽しむ友人、生きる糧としてのお金を得ている会社で一緒に働く人達。「いただきます」は、自分がお世話になっている周囲の人達に対しての感謝の言葉でもあるのではないでしょうか?
さまざまな命があり、それがみんなつながっていることを「生物多様性」と言います。命のつながりを大切に「いただきます」と感謝をこめて唱えることは
1) ひとつひとつの命の大切さ
2) 大きな命の輪の一部を切り取って口にしていること
3) 人間が自然の命の輪から外れ、輪の外からかけがえの無い命をつまみ食いしていること
4) 環境破壊で多くの命の輪を崩していること
これらを改めて認識することだ、と言えないでしょうか?
「いただきます」という言葉と、「命」について改めて考えなおし、個人が、団体が、できることを実践していく。 「いただきます」プロジェクトはそんなネットワークを作って行けたらと思います。
環境問題にとどまらず、フェアトレードや子育て・躾といった分野まで含める事ができると思っています。ぜひ、ウェブサイト(http://itadakimas.net)をご覧下さい。賛同の輪を広げて大きなムーブメントにしたいと思っています。
2008年7月には洞爺湖サミットが開催されます。温暖化対策で遅れを取った日本が主催国。「いただきます」の賛同の輪を広げ、①サミットの晩餐会は生物多様性の保護に配慮した食材を使い、②各国首脳に「いただきます」を唱和いただく、そんなことを政府に提言できたらと考えています。
「いただきます」プロジェクト
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